【NG例あり】中途採用を成功に導く求人票の作成方法 |意識したいポイントと注意表記まとめ

求人票の作成は、採用活動において欠かすことのできない工程であり、作成後の精度が応募数を大きく左右することもあります。
しかし媒体や手法などが多様化し、ターゲットも細分化する中、手法・媒体・ターゲットごとに合った効果的な求人表を作り上げるのは非常に困難です。

「どの媒体も型通りの求人票しか作成していない」
「競合他社との違いや自社の強みを訴求できていない」

このような悩みを持つ企業・人事ご担当者様も多いのではないでしょうか。
採用競争が激化する昨今においては、いかに候補者の目に留まる・心掴める内容に求人票を仕上げられるかが重要なポイントになりつつあります。

そこで今回は、これまで150社以上の採用をサポートしてきた筆者が、求人票の重要性や作成のポイントやコツを解説します。
さらに求人票作成時に注意したい項目や、NG例も併せて紹介します。

  • 求人票を作成する際に記載してはいけない項目を知りたい
  • 型化されたフォーマットの中で、他社と差別化できる書き方を教えて欲しい
  • 求人票作成時に意識すべきポイントを押さえておきたい

上記に該当する、企業・人事ご担当者様はぜひご一読ください。

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求人票の重要性

まずは、求人票とはどのような情報が記された書類なのかを解説します。
併せて採用活動における重要性についてもお伝えします。

求人票とは?

求人票とは、求人を募集する際に提出や公開をする労働条件を明記した書類・もしくはデータのことを指します。
公共職業安定所(ハローワーク)をはじめ人材紹介会社や大学などの教育機関、さらには転職情報サイトなどに提出・公開をします。

求人票を作成・提出する際は、職業安定法に基づき、以下の項目を明示することが定められています。


画像引用:厚生労働省「労働者を募集する企業の皆様へ」

求人票の重要性

求人票の役割は次の通りです。

  • 求人認知を広げる
  • 自社への興味・関心を喚起させる

求人票の役割を十分に理解している人事担当者様が大半かと思います。
しかし求人票の重要性について、きちんと理解できている人事担当者様はどれぐらいいるでしょうか。

求人票を作成する本来の目的は、下記3点です。

●応募数の増加

⇒具体的かつ魅力的な内容に仕上げることで応募に繋げます。

●志望度の醸成

⇒入社後のイメージを描かせることで志望度を高めことるができます。

●意思決定する際の裏付け材料

⇒最終的にエントリーするか否かを比較・判断する重要な参考材料となります。

求人票は、公開・掲示から本来の目的が達成できるのか否かがポイントになります。
筆者が支援してきた企業様は求人票の役割は理解しつつも、その重要性まで踏み込んで理解できていないケースが散見されました。

求人票を作成する際は、その役割だけではなく、重要性を理解した上で作り込むことが肝要です。

求人票を作成する際のポイント

続いて、求人票を作成する際に意識したいポイントを項目ごとに紹介します。

  • 給与⇒具体的に表記する
  • 事業内容⇒将来性や展望を絡める
  • 求める人物像⇒募集背景も分かるように記載する
  • キャリアビジョン⇒実際の事例を紹介する
  • 仕事内容⇒入社後のイメージが膨らむよう、詳細に記載する

求人票には必須の明示項目が複数ありますが、今回はその中でも求職者が最も注目する上記項目に焦点を当て解説します。

給与

パーソルキャリア株式会社 d’s JOURNAL編集部がdoda会員に対して行った調査によると、転職希望者は求人票の下記項目を重点的に確認するとのことでした。

  • 給与:72.4%
  • 仕事内容(詳細):69.9%
  • 勤務地:59.6%
  • 雇用形態:57.7%


引用:パーソルキャリア株式会社 d’s JOURNAL編集部

求人票の項目の中でも給与は多くの求職者が注目するポイントであることが分かりました。

インセンティブ・賞与・手当など記載する場合、表記の仕方によっては「結局いくらもらえるの?」と求職者に疑問を抱かせてしまう可能性も考えられます。
給与を記載する時は、分かりやすくシンプルな表記を意識することがポイントです。

事業内容

事業内容は、将来性やビジョンを絡めて表記することを意識しましょう。
採用市場において同じ事業を展開している企業は、たくさんあります。
その中で自社を選んでもらえるよう、どのようなビジョンを掲げているのか、どれぐらいの将来性を見込めるのかを伝えることにより、自社の優位性や強みとしてもアピールできるでしょう。

求職者にとっても入社後のイメージにつながったり安心材料になることも期待できます。

求める人物像

求める人物像を表記する際は、入社後の役割がイメージできるように表記することがポイントです。どのような経緯があり現在の募集に至ったのかを意識的に記載しましょう。

事業拡大なのか前任者の退職なのか等の募集背景を記載することで、応募者との認識のズレも防げるでしょう。
また「入社後どのように活躍できるのか」を想像できる情報を提供することで、求職者の中でもリアリティが増し、応募の後押しとなるでしょう。

キャリアビジョン

目先の情報提供ばかりに意識が向き、入社後にどのようなキャリアビジョンを描けるのかを明記できていない企業様も少なくありません。
特に中途採用は、キャリアチェンジや自身の市場価値を高めるために転職に至るケースも増えてきました。

入社3年度・5年後・10年後など、入社後どのようなステップを踏みながらキャリアアップを目指せるのか、実モデルを用いて求人票に落とし込むようにしましょう。

仕事内容

パーソルキャリア株式会社 d’s JOURNAL編集部がdoda会員に対して行った調査では、求人票で目が留まる項目としてTOPに『給与』が上がりました。
しかし応募時の一番の決め手は、仕事内容(34.5%)がTOPとなり、給与(21.9%)が続く結果となりました。

引用:パーソルキャリア株式会社 d’s JOURNAL編集部

本結果より、求人票に記載の給与額は興味のきっかけになるものの、決め手の要因としては仕事内容が強く影響することが分かりました。

そのため、仕事内容は入社後のイメージが膨らむよう、1日のルーティンなどを記載したり業務内容を箇条書きで書きだすなどの工夫を凝らしましょう。

求人票の効果を高めるコツ

続いて、求人票の効果を高めるコツを紹介します。

  • 適切な媒体・手法を選択する
  • 万人受けを狙わない
  • 数字を用いて表現する
  • 長所ばかりを記載するのは避ける

一見すると素晴らしい求人票に仕上がったとしても、いざ掲載・公開してみるとなかなか応募が増えないことも珍しくありません。
求人票を掲載・公開したものの、応募が増えないと悩む企業・人事ご担当者様は、本項目で紹介するコツを意識してみてください。

適切な手法・媒体を選択する

求人票は、ターゲットに合わせて適切な手法を用い、さらに最適な媒体に掲載・公開されて初めて効果を発揮します。
求人票の仕上がりが申し分なくても、ターゲットにそぐわない採用手法では期待する応募数は見込めません。また手法が適切であっても、求人票を掲載・公開する媒体がターゲットにマッチしていない場合も同様に、求人票本来の有効性を発揮できないでしょう。

実際に筆者が採用を支援した企業様において、求人票の内容は同じだったとしても媒体を変えただけで応募率が向上したケースもあります。

万人受けを狙わない

求人票を作成する際は、“万人受けを狙わない”ことも大切です。
多くの人の目に留めようとしてしまうと、訴求ポイントがズレてしまったり、魅力がぼやけてしまいます。
実際に万人受けするような求人票は、「悪くはないが、応募しようという決め手に欠けたために見送った」という意見も多く聞かれます。

特に採用競合の多い企業やブランド力・知名度に乏しい企業は、万人受けを狙わずに自社のターゲットの心に刺さる内容に仕上げることを意識してみましょう。

数字を用いて表記する

筆者の経験から、抽象的な表現ばかりを用いている企業も少なくありませんでした。
求人票を作成する時は、数字を用いて表記することも意識してみましょう。

「急成長中のベンチャー企業」

⇒「4年で年商40億円の急成長ベンチャー企業」

「お客様からも高い評価を得ています」

⇒「リピート受注率前年比150%」

「年次関係なく昇給のチャンス!」

⇒「入社半年でリーダーに昇格した営業未経験社員もいます!」

上記のように数字を用いることで具体性や真実味が増します。

長所ばかりを記載するのは避ける

長所ばかりではなく、会社の伸ばしていかなければならない部分や課題になっている事象についても触れておくことをおすすめします。

その際、ただ短所やネガティブ要素を記載するのではなく、求める人材と絡めて表記することがポイントです。
そうすることで「どのような課題解決を期待されているのか」「どのようなスキル・経験を求めているのか」を分かりやすく伝えられるようになります。

求人票作成の際の注意点

  • 性別を限定する表現
  • 年齢を制限する表現(一部例外を除く)
  • 特定の人を差別・優遇する表現

厚生労働省では下記目的を背景に、求人票を作成する際、応募に制限がかかるような表記を禁止しています。

個々人の能力、適性を判断して募集・採用していただくことで、一人ひとりにより均等な働く機会が与えられるようにすること

厚生労働省『労働者の募集・採用における年齢制限禁止について』

性別を限定する表現

男女雇用機会均等法第5条では、一部の例外を除き、求人票に性別を限定した表記を禁止しています。
『男性歓迎』などの文言はもちろん、「キャビンアテンダント」「看護婦」「ウェイター」など、どちらか一方の性別を連想させるような名称も違法性の高い表記に該当します。

【NG例】
・若手男性歓迎!
・女性のみ在宅勤務可
・男性の面接は役員・女性の面接は人事担当者 など

参考:男女雇用機会均等法第5条『雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律』

ただし、ポジティブ・アクションを目的とした採用の場合は、性別を限定することが認められています。ポジティブ・アクション制度とは、男女の労働者割合に格差がある場合、状況改善を図ることを目的に、女性のみを対象もしくは優遇する措置のことを指します。

参考:厚生労働省『ポジティブ・アクション制度』

年齢を制限する表現(一部例外を除く)

労働者の募集・採用にあたって、年齢制限を設けることはできません。
そのため、労働者の募集及び採用の際には、原則として年齢を不問とした表記が必須です。

また求人票は年齢不問としながらも、年齢を理由に応募を断ったり、書類選考や面接で年齢を理由に採否を決定する行為は法の規定に反するため、こちらも注意が必要です。

【NG例】
・40歳以下のみエントリー受け付け
・若者向けの洋服の販売スタッフ募集のため、20代限定で募集!
・40歳以上は適性検査を実施 など

例外的に年齢制限を認められる場合があります。
上限(65歳未満のものに限る)を定める場合には、求職者・職業紹介事業者等に対して、その理由を書面や電子媒体により提示することが義務づけられています。


引用:厚生労働省『労働者の募集・採用における年齢制限禁止について』

特定の人を差別・優遇する表現

身長・体重・頭髪・容姿など、本人の努力で変えることができない事由を選考の基準に定めることも禁止されています。たとえ故意ではなかったとしても、求人票を掲載・公開する上で不適切と捉えられるような表現にならないよう留意しましょう。

【NG例】
・外人(外国人表記に変更する)
・〇〇県にお住まいの方限定採用(出身地や居住地の特定はNG)
・心身ともに健康な方
・身長○○cm以上の方 
・ワクチン接種必須(ワクチン接種推奨に変更する) など

画像引用:株式会社マイナビ『求人票作成の重要性、法律関連における注意点、求人票の推奨例とその理由』

求人票で禁止表現を記載した場合・間違った表記をしてしまった場合

求人票で禁止表現を記載したり、間違った表記をしてしまった場合であっても、罰則が科せられる条文はありません。
しかし悪質性が高い場合や故意に虚偽の情報を記載したとみなされる場合は、6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金刑(65条8号)が科せられる可能性もあります。

また労働関係の法律に違反した場合、是正勧告をはじめとする行政指導を受けることもあるでしょう。行政指導を受けたにも関わらず是正されなければ、企業名が公表されるなど社会的制裁を受けることもあります。

さらに最近ではインターネットやSNSが普及し、求職者が自身の転職活動情報や状況を気軽に発信できるようになりました。
間違った情報を記載した求人票を見た求職者がインターネット上に投稿する懸念も考えられます。万が一拡散・炎上となった場合、今後の採用活動のみならず事業にも深刻な影響を与えることも有り得ます。

求人票への正しい情報記載は、自社の保身につながることも理解しておきましょう。

求人票作成の失敗例とその対策

最後に求人票作成時においてよくある失敗例と対策をご紹介します。

  • 求める人材が不透明
  • 他社と優位性・差別化を図れる表記ができていない
  • 専門用語や業界用語を使っている

今回は、筆者が採用を支援した中で多くの企業様で見受けられた3つの失敗例をピックアップしました。

求める人材が不透明

「経験不問」という文言は、一見すると間口を広く設けている表記のように見受けられます。しかし例のように明確性に欠ける表記は、どのような人材が求められているのか求職者に伝わりにくく、応募の決め手に欠けてしまいます。

例え未経験者採用であったとしても「何かを成し遂げた経験を持つ人」「経営者に近いポジションで成長したい人」などの表記があるだけで、求職者が抱く印象は大きく変わります。

他社と優位性・差別化を図れる表記ができていない

他社と優位性・差別化を図れる表記ができていないケースも散見される事例です。
一見すると、魅力的な企業のように思われる求人票でも、媒体によっては同じような表記をしている企業が複数見つかり、魅力や強みが薄れてしまうこともあります。

採用競合企業が掲載している求人票と比較しながら、自社の強みや魅力を再度見直してみましょう。その際、採用ポジションの部署メンバーにヒアリングしてみるのも有効です。
人事担当者だけでは気が付かなかった強み・魅力の発掘につながることもあるでしょう。

専門用語や業界用語を使っている

自社内だけで使われている用語をそのまま記載している事例も珍しくありません。
その場合、正確な情報が求職者に伝わらない可能性があります。それだけではなく、「難しそう」「社風・風土に柔軟性がない」と捉えられてしまい、心理的ハードルを上げてしまうことにもなりかねません。
会社の個性を打ち出すのは良いですが、あくまでも求職者視点を意識することを忘れないようにしましょう。

客観的視点と採用ノウハウを持つ採用代行に作成を依頼するのも選択肢の1つ!

求人票の作成に悩む企業・採用担当者様は、客観的視点と採用ノウハウを持った採用代行に求人票の作成を依頼するのも1つです。
自社で求人票を作成する場合、どうしても自社からの視点になってしまい求職者の視点が欠けてしまいます。

採用代行であれば、客観的な視点から求職者にとって魅力に感じるような強み・優位性を求人票に落とし込んでくれるでしょう。
またターゲットに合わせた表記・魅力的なキャッチコピーを考えてくれることも期待できます。

採用につながる求人票の作り方 まとめ

本記事では、求人票作成時のポイントや求人票の効果を高めるコツを紹介しました。
また併せて紹介した作成時の注意点は、企業の評価に関わることもあります。
求人票を作成する際は、本記事で紹介した項目に留意しながら作成を進めましょう。

どんなにポイントやコツを意識して求人票を作成したとしても、期待するほど応募数が得られないこともあります。そのような時は客観的視点と採用ノウハウを持った採用代行に作成や公開する媒体・用いる手法の選定を依頼することも検討してみましょう。
自社では気が付かなかった魅力や強みを見つけられるだけではなく、ターゲットに響くような表記・言い回しに転換してくれるノウハウ・スキルも兼ね備えています。

求人票は、求職者との最初の接点です。つまり採用成功に導くための最初の入り口とも言えます。
改めて求人票の重要性を理解し、作成に取り組んでみましょう。